みちすがら

寄り道、近道、回り道

買ったけれど使っていないもの

買ったものは使わなければいけない。
使わないのはもったいない。
買った本は読まなければいけない。
読まないのはもったいない。


今まで、普通にそう思っていたけれど、きっと必ずしもそうではない。

例えば、僕は大学に入学する時、父に入学祝いにギターを買ってもらった。
入学したら軽音楽部に入ろうと思っていたけれど、尻込みしてしまい…
気が付けば、3年間は殆どただの飾りだった。

でも、最近になって少しずつ練習をしていて、上手ではないけれど楽しい。
3年間置き物だったギターだったけれど、持っていなければ今も弾いていない。
だから、部屋にギターがあってよかった。そう心から感じる。


少し前にスケートボードを買った。
オーリーの練習をたまにしているけれど、あまりうまくはならない。
最近は、殆ど乗れてない。
玄関先の置き物みたいになってるかもしれない。

でも、きっとそれでもいい。
いつか、「乗ろう」と思った時にはすぐに乗れる。
置いてあるという事実が、きっといつか僕に「乗ろう」と思わせてくれる。
だから、今は置き物でもきっとそれでいい。

買ったけれどまだ読んでいない本も、きっといつか「読もう」と思う。
いつかきっと、その本たちが僕に「読もう」と思わせる。


こう考えると、持っているけれど使っていないもの、ってそんなに悪くない。
もちろん、なんでも持っていればいい、ということではないけれど。